セラノス事件をご存じですか?
- 海空PF
- 2022年5月31日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年6月1日
セラノスは、シリコンバレーで注目されていた医療テックのスタートアップです。
セラノスは「指先から痛みなく抽出した数滴の血液で200以上の病気の診断を行う」という診断サービスを提供するとして、米国の多数の大物投資家から出資を受けていました。しかしそのセラノスの技術は捏造でした。
本書「BAD BLOOD」はこのセラノス事件の闇を暴いたジャーナリスト「ジョン・キャリールー」の著作です。とても面白かったです。
セラノスの創業者エリザベスは女性でYoutubeで検索すればたくさんインタビュー動画が出てきます。
自分のキャラクターをうまく使ってプレゼンをし、多数の投資家が出資し、ドラッグストア・チェーンと業務提携をしました。
資金があるので、創業者は自分に都合の悪い人物(元社員や医療の承認機関など)をすぐに訴えると脅し、社員は簡単に解雇されます。普通の人であれば、裁判をする時間もお金もないので、セラノスと争いません。セラノスの実情がなかなか世間に知れなかったのは、この法的な脅しが原因の一つと思います。
創業者のエリザベスは、すぐに訴えると脅すし、医療診断サービスの経験がない自分の恋人、弟、弟の友人を会社に入れます。捏造もいけないですが、こういう業務能力のない人物の引き入れも自分は好きにはなれないんですよね。ちゃんと業務に必要なスキルを持っていれば別ですが。
オーナー企業ではよくあることではありますが、他の従業員からしたらウンザリしますよね。
結局のところ、セラノスの診断技術は捏造とスクープされ、セラノスは崩壊し、創業者のエリザベスとその恋人でCOOのサニーは逮捕されました。創業者のエリザベスに対しては有罪評決がでています。どのくらいの期間の実刑になるかが注目されています。
名声や実績欲しさに自分たちにできないサービスをできるように営業するクセのある方もいらっしゃると思いますが、やはり事業は誠実に行うべきですので、度をこさないようご留意ください。
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