LTCMの破綻:書籍のご紹介
- 海空PF
- 2022年2月16日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年4月25日
現在ロシアによるウクライナ侵攻の懸念からマーケットは荒れています。
ロシアが原因でマーケットが大きく下落したことが過去にありました。
1998年のロシアルーブル危機です。このときLTCM(Long Term Capital Management)が破綻しました。
LTCMは、投資銀行ソロモン・ブラザーズの債券部門のトップだったジョン・メリウェザーを中心として設立されたヘッジ・ファンドです。
当時、LTCMはドリームチームと言われていて、数学・物理の博士号保有者やノーベル賞受賞者が参加していました。
LTCMは当初イケイケで設立から4年間は年率40%近い成績をたたき出します。
しかしながら、アジア通貨危機、ロシアルーブル危機の際にレバレッジの大きさが重くのしかかり、設立から5年という短期間で破綻しました。
LTCMは金融工学を駆使して投資方針を決定しリスクを管理していました。破綻は宇宙を何回かやり直しても発生しない確率と計算していました。宇宙を何回かやり直しても発生しない確率ってなんじゃそりゃって思いますよね(^^;)。でもその確率のイベントが設立から5年で起こるってことはおそらく前提条件の認定に誤りがあったんでしょう。
Long Term Capital Managementを直訳すると「長期資金管理」という名前になります。長期といいながら5年という短期で破綻してしまうというのはなんとも皮肉ですよね。
LTCMの破綻はおよそ24年前の古い話であり、今のヘッジファンドはより高度な分析を行っていると思いますが、常におどろくような事態は起こりえます。人間の感覚や直感通りにいかないし金融工学やスーパーコンピュータを使っても予測が困難な異常な世界がマーケットだと思います。
自分は好調なときほどこのLTCPの破綻を描いた「最強のヘッジファンドLTCMの興亡」という本を読み返すようにしています。
自分の本はもうぼろぼろなので買いなおししてもよいかなと思っています。みなさんも好調で油断しているときに読まれてはいかがでしょうか。
ハードカバーは「天才たちの誤算」、文庫本は「最強ヘッジファンドLTCMの興亡」です。
今回もご閲覧ありがとうございました。

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