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ジャパンディスプレイという企業

ジャパンディスプレイには、投資対象としてではなく、企業再生の事例として関心があります。

ジャパンディスプレイは、経産省の指導の下、日立、東芝、ソニーという一流企業の液晶部門を統合して誕生しました。

しかし上場して9年連続で赤字です。INCJ(旧産業革新機構)が支援していましたがうまくいかず、その後いちごトラストが支援しています。INCJは撤退予定なので債務を放棄したり、株式の譲渡を進めています。

現在は、いちごトラストが資金をバックアップし、いちごトラストのCEOのスコット・キャロン氏がジャパンディスプレイのCEOを兼務しています。


ジャパンディスプレイの10~12月の四半期決算では、売上総額が原価総額より低い状況でした(>_<)。

粗利の時点で赤字なので、営業利益の赤字解消までは程遠いという印象です(粗利から販売費と一般管理費を引いた値が営業利益になるため)。

粗利がマイナスなのは原材料費の高騰と在庫の増加が原因でしょう。在庫が次の1~3月に解消できるかというと、市況(モバイル及び車載用の液晶の需要)が上向いている感じはないので難しかなぁという心象です。


債務の放棄及び株式への転換により、ジャパンディスプレイの借金はなくなりました。これにより金利負担がなくなります。

しかしながら、債務を放棄したり株式へ転換するようになると、一般的に、金融機関は融資をしてくれなくなります。

これからがジャパンディスプレイといちごトラストの正念場となるでしょう。

いちごトラストは、これまでは、ジャパンディスプレイに投資するのではなく、米国の債券にでものんびり投資しておいた方がよかったといえますが、今後逆転はあるでしょうか。


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